◇負けず嫌い   








スクアーロはイライラしていた。
いや、むかついていた、という方が正しいかも知れない。
とにかく、苛ついてむかついて頭に来ていた。
思わず相手をぎろっと睨みそうになって寸前で思いとどまった。
睨んではいけない。
なぜなら、ここはヴァリアーアジトの応接室であり、今自分が睨みそうになった相手は、わざわざ日本から親睦を深めるため?にイタリアまでやってきた大切な客だからだ。
そう、大切な客。
次期ボンゴレ10代目の沢田綱吉と、彼の守護者である、嵐の守護者の獄寺隼人、それに雨の守護者の山本武。
彼らはリング争奪戦の後体調を回復した9代目の招きでイタリアにやってきた。
ボンゴレ本部を見学したり、9代目に会って話したりしたらしい。
それだけで帰ればいいところを、なぜかヴァリアー本部も見たい、と綱吉が言い出したらしい。
ここヴァリアー本部は滅多なことでは来客など寄せ付けない秘密のアジトであるが、次期10代目のお言葉ともなると話は別だ。
そういうわけで綱吉は獄寺と山本を引き連れてやってきた。
一応次期ボスの来訪と言うことで、ヴァリアーでは幹部以下大勢が出迎え、普段は滅多に使うことのないVIP専用の応接室に彼らを案内した。
元々、古い中世の城の内部を大々的に改造して作られたアジトだ。
応接室は中世の趣をそのままに残した豪華で貴族的な雰囲気のある部屋だった。
中央の重厚な長いテーブルに主賓の綱吉を囲むようにして座って貰い、これから夕食をご馳走するという段取りである。
綱吉側は綱吉を真ん中に右に獄寺、左に山本が座り、向かいがヴァリアーの席。
中央のザンザスの席は空席の儘で、隣にスクアーロ、反対の隣はレヴィ、それからスクアーロの隣にベル、マーモン、レヴィィの隣にはルッスーリアが座っていた。
これからヴァリアー幹部とボンゴレ次期10代目たちとの間で今までのわだかまりを捨てて、楽しく食事をするはず…だったのだが。
(クソ、なんだアイツ……自慢ばっかしやがって、しかもイチャイチャしてんじゃねぇかよ、テメェが綱吉好きなのがばればれだぜぇ…)
スクアーロは食前酒として運ばれてきた白ワインの注がれたグラスを手に持ち、ぐいっと煽りながら向かい側の獄寺を銀蒼の眸で睨んだ。
さっきから───正確にはこの部屋に入ってきて一応挨拶を交わし、綱吉を中心に向こう側が席に着き、向かい側に自分がついてから、獄寺はあからさまに綱吉に対して必要以上にスキンシップを取ったり、どうでもいいことでいちいち綱吉を持ち上げて褒めるのだ。
こっちはまだザンザスが席に着いていない(彼は処理の終わっていない重要な仕事があり、遅れてくるとの連絡があった)からいいようなものの、…アレをみてザンザスがどう思うか。
いやザンザスはこの際おいといても、自分が我慢できない。
どうみても、自分にあてつけている。
(はっ、テメェのボスの方がうちのボスさんより格上で、テメェはその格上のボスの右腕なんだってオレに自慢してぇんだろう、この爆弾小僧)
自分より随分年下の相手なのだが、その相手に対してスクアーロは年齢差を忘れてむかついていた。
グラスにワインを注ぐのは給仕人であるうちの部下の役目なのに、部下からボトルを奪い取って、自分で綱吉のグラスにワインを注いだり、まぁそれだけならまだ眉を顰めるぐらいで我慢できるものの。
(……コイツはオレの方をみてにやっと笑いながら綱吉の頬にキスをしやがった)
(てめぇ……)
「あらぁ、あちらさまはラブラブなのねぇ……ちょっと妬けるわぁ…」
「ししっ、ホントラブラブってんじゃん?堂々とやられると反対に格好いいんじゃね?」
───はっ?テメェら、何言ってるんだ。
このヴァリアー本部まで来て、ンなあほな事見せつけられていいのか。
つうか、相手は一応、次期ボンゴレのボスだぞ。
残念ながらうちのボスさんより上だってぇのに。
…そのボスがあんな爆弾小僧なんかと、まるで中学生同士のいちゃつきのような…ってこいつ等中学生だったか…。
スクアーロは盛大に眉を寄せて獄寺を見た。
視線が合う。
すると獄寺は灰緑色の眸に好戦的な色を浮かべ、フフンと鼻を鳴らして、スクアーロに確実に見せつけるのが目的なんだろう、綱吉の肩に手を回し抱き寄せて額にちゅっとキスをした。
「ご、獄寺君、人前だって…」
「いいじゃないっすか、10代目。イタリア式挨拶っすよ。なんってったって、10代目はイタリアでも9代目に次いで高い地位にあるんすからね。10代目の強さはこの間のリング戦で証明済みっすから、イタリアでもみんなが10代目に頭を下げますよ」
(……って、テメェ、やっぱりあてつけかよぉ、この野郎…)
リング戦で暗に自分の所のボスであるザンザスが無様に負けたのを揶揄されたような気がして、スクアーロは腸が煮えくりかえった。
しかも、この泣く子も黙るヴァリアー本部までのこのことまるで物見遊山にでも来たかのように──というより実際物見遊山に来たのだろうが──気軽に来やがって、わざわざ食事を用意してやるというのに当然といった感じで座り、更に自分の所のボスの自慢はするわ、まるで自分にあてつけるようにいちゃいちゃしやがるわ…。
スクアーロの沸点の低い頭は既に煮えくりかえっていた。
そこにオードブルや贅を尽くしたイタリア料理が運ばれてくる。
ヴァリアー内で作っているのでそれほど贅沢な料理ではないが、それでも日本からやってきた綱吉たちには珍しいのだろう、香ばしい匂いをあげるミネストローネや、大きな更に盛られたブラウンマッシュルームベースの茸スパゲティ、さらにはメインとしてオマール海老と海老のムースクレープが運ばれてくると、目を輝かせてナイフをフォークをぎこちなく使って食べ始める。
さすがにイタリア育ちでイイトコのお坊ちゃんらしい獄寺は堂に入ったテーブルマナーで食べているが、綱吉は時折ナイフをがちん、と皿にぶつけて音を立てたり、唇の端にスパゲティのソースをくっつけたりしている。
「10代目、頬についてますよ…?」
獄寺がさり気なく綱吉の頬に顔を寄せ、舌でぺろりと綱吉の頬を舐めてソースをなめ取ったのを見て、スクアーロは目を剥いた。
(なんなんだコイツらは。イタリアまで来ていちゃいちゃしてんじゃねー!)
と心の中で絶叫する。
銀蒼の虹彩を狭めてぎろりと獄寺を睨むと、獄寺は視線を外さずにスクアーロを見据えてくすっと勝ち誇ったように笑った。
「10代目は誰よりも強くてボンゴレのボスにふさわしいですが、こういう時は可愛いですよね…」
(って、何かそりゃ惚気か。テメェ、オレの前で惚気てんのかぁ!)
ふるふると肩が震えて、スクアーロは行儀良く両手に持っていたナイフやフォークを些か乱暴に置いた。
左手は義手だが、日頃の鍛錬のおかげでナイフを自在に操るぐらいは容易にできる。
おい、こいつ等のこういうふざけた態度を許していいのか?とばかりに周囲を睥睨すると、山本はいつもの事らしく全く気にせずそれより目の前の料理に夢中になっている。
まぁ、コイツはしかたがない。
元々細かい事は気にしないタイプだろうとは、リング戦で闘った時から思っていた。
じゃあ、自分以外のヴァリアー面子は、と見ると、ルッスーリアもベルフェゴールも肩を竦めて呆れたようにはしながらも、君子危うきに近寄らず、とばかりにしれっとして食事をしている。
とはいえ、自分の反応が気になるらしく、ベルなど、被さった前髪の間から時折自分の方を窺ってくるのが更にしゃくに障る。
マーモンに至っては全く頓着せずにスープをちびちびと飲んでいる。
どうやらスクアーロ一人がいきり立っているらしい。
(フン、どうせこいつ等はボスに忠誠誓ってるわけじゃぁねえからなぁ…)
じゃあ、自分と同じ、とは行かないが、まぁ忠誠を誓っているレヴィは、と見てみると、レヴィは給仕に来た新入りのメイドの少女に見とれていて獄寺の発言には気が付いていないようである。
(どいつもこいつも腑抜け野郎ばかりだぜぇ。うちのボスをバカにされて黙ってられっかぁ!)
スクアーロは心の中で盛大に悪態を吐いた。
(誰よりも強くてボンゴレのボスにふさわしいのはうちのボスだぜぇ。ボスが綱吉を認めたからしょうがなくアイツを次期ボンゴレのボスって事にしてやってんだぁ。それに、うちのボスの方が比較にならねぇほど格好良くて、テーブルマナーだって完璧だぜぇ。にしても、人前でちゅうなんかしやがって、あの爆弾小僧……)
何が頭に来るって何もかもむかついたが、一番むかついたのは獄寺が自分を上から目線で見ているような所だった。
綱吉の頬にキスをして自分の方を向いてきた時の獄寺の「テメェはこんな事できねぇだろ?」的な瞳に腸が煮えくりかえる。
(クソっ、オレの方がテメェなんかよりずうっと忠誠心も厚いしボスのこと愛してんぜぇ!綱吉なんかよりうちのボスの方がずっと大人で格好良くて炎だって変な小細工しなくてもすぐに燃やせるし、逞しくて気品があって男の色気だって満載だぁ!綱吉みてぇにお子さまなんかじゃねぇーんだよ、なんだよ、ほおちゅーぐらいで嬉しそうにしやがって!)
…などと心の中でぶつぶつぶつぶつ唱えている所に、一人遅れてザンザスが応接室に入ってきた。
ザンザスも本来ならば客人で上司である綱吉を出迎えて最初からこの会食の席にいるべきではあったが、なにぶん綱吉たちの来訪が急でアポイントがなかったために、ヴァリアーの長としての仕事が終わらず、一人だけ遅れてしまったのである。
「遅れて悪いな」
応接室の扉を開けて、中では既に食事が始まっているのを一瞥し、一言そう短く告げる。
「ボス!待ってたぜぇ!」
瞬間的にスクアーロは立ち上がった。
ボスが来た!
ふん、爆弾小僧にこれ以上綱吉のことを持ち上げられてたまるかぁ。
うちのボスが一番で、格好良くて男らしくて大人の男なんだって事を見せてやる!
スクアーロは大股に扉の所まで行くと、ザンザスの前で片足を跪き、やたら大袈裟に頭を垂れ、長い銀色の髪をさらりと絨毯にまで流して、ザンザスの左手を両手で押し戴くようにしてとり、その手の甲に恭しく口付けた。
「…………」
いちゃいちゃくっつきながら食事をしていた綱吉や獄寺、それに山本があっけにとられている。
(フン、うちのボスみてぇにボスが相応しいお人はいねぇんだぁ!)
スクアーロは獄寺の呆気に取られた顔を横目で眺めて漸く少しは溜飲がおりた。
「ボス、席はこっちだぁ。既にみんな食ってるぜぇ?」
ザンザスの手を押し戴くようにして握りしめ、席に案内する。
ザンザスは一言も発せず、表情もいつもの傲然としたままで席に着いた。
給仕人がザンザスに食事を運んでくる間に、ザンザスのグラスに礼を尽くしてワインを注ぐ。
それからスクアーロはザンザスの隣の自分の席に戻った。
「あー…こんにちは、ザンザス」
「あぁ…よく来たな」
綱吉が困惑気味の声を掛けてきたのに鷹揚に返事をして、ザンザスは運ばれてきた食事を食べ始めた。
ザンザスが平然としているので、周囲も自然ほっとしたのか、再び食事を始めた。
獄寺も呆気に取られていた間抜け面をはっと引き締め、再度綱吉の方に顔を向ける。
勿論、スクアーロを一度睨むのを忘れていない。
ザンザスが来た事で、更なる対抗心が燃えたのか、獄寺は先程よりも態度があからさまになってきた。
「10代目、お疲れじゃないですか?今日は日本からイタリアまで長時間飛行機に乗りましたしね。夜はオレが10代目のお体、マッサージしますから!」
「えー、大丈夫だよ、獄寺君」
「いえいえ10代目っ、…オレと10代目の仲じゃないっすか!」
(あ゛あッ゛、仲ぁ?)
思わずスクアーロが顔を上げて銀蒼色の双眸を三白眼にして獄寺を睨むと、獄寺はその視線を受け止めて口角を上げ、衆目の面前で沢田の肩に手を回して抱き、頬にちゅっと音を立ててキスをした。
キスをしながらスクアーロの目線と視線を合わせ、ふふんと勝ち誇ったように笑ってみせてくる。
スクアーロは瞬時脳内の体温が数度上がったような気がした。
(あんなガキに威嚇されて我慢してられっかぁ!)
スクアーロは右手に持っていたグラスを乱暴にテーブルの上に置くと、ぐいっと身体をザンザスの方に寄せて彼の肩に手を抱き、左手で彼の顎に手を掛けて自分の方を向かせた。
そして、思いきりその肉厚の唇に自分の唇を押しつけた。
食事中だったザンザスはナイフとフォークを持ったままである。
スクアーロは舌を伸ばしてまずはザンザスの厚めの下唇を舐め回し、角度を変えて深く唇を合わせると、舌を彼の咥内へと滑り込ませた。
熱い咥内に舌を這い回らせ、彼の舌を掬い取るようにして絡める。
長い銀色の睫を震わせ、瞼を閉じて、故意にリップ音が響くように数度角度を変えてはねっとりとしたディープキスをする。
ザンザスの舌を思う様絡め取って吸い上げ、ごくりと相手の唾液をも飲み込み、唇の端から少し涎を垂らして唇を離す。
すかさず獄寺の方を見ると、さすがに驚愕したのか、獄寺は綱吉と密着していた身体を離し、ぽかんと口を半開きにして自分の方を見つめていた。
(う゛お゛おぃ、こっちはテメェ等みてぇなお子さまじゃねぇんだぁ。大人だぜぇ、大人。分かったかぁ?)
獄寺のアホのような面を見ると、かなり溜飲が下がった。
しかし、このぐらいではまだ自分の気が収まらない。
向こうのようなお子さまとは違って、こっちはすごいんだというのを見せつけてやる!
「ボス、今日も仕事ご苦労様だぜぇ。…ボスの仕事量は半端じゃねぇもんなぁ。アンタにしかできねぇ事だぜぇ。のんびり旅行なんかしてられねぇよあな?」
「……」
先程からスクアーロのなすがままになっていたザンザスが、やはり表情を変えずにスクアーロに顔を向けてきた。
表情からは内心は伺えない。
が、獄寺に対抗する事に夢中のスクアーロにはザンザスがいつもなら自分を殴るとか何か反応を返してくるのが無いことに気付かなかった。
ザンザスの唇を名残惜しげに舌で数度舐め、首筋に顔を埋め傷跡をちゅっと吸い上げる。
それから漸く身体を離して熱っぽい声で言った。
「ボスこそお疲れだぜぇ。なぁ、ボス、オレが今日もめいっぱい奉仕するからなぁ?」
……と、ここまで言った所で更に周囲がはっとするのが分かった。
獄寺は灰翠色の目をがっと見開いている。
綱吉はぽかんとしている。
山本もぽかんとしている。
ルッスーリアやベルフェゴールも食事の手を辞めて自分に目線を向けている。
スクアーロはフフンと鼻を鳴らした。
獄寺があほのような反応を見せてきたのに心の中で喝采を叫ぶ。
(オレはテメェみてぇな子供じゃねーんだぁ!頬ちゅーぐらいで勝ち誇ったような面してんじゃねぇ!)
「なぁボス、今日もアンタのでけぇやつ、舐めさせろぉ。セックスして疲れを吹き飛ばそうぜぇ!あ゛あ゛、ボスは動かなくていいぞぉ、オレがボスさんの上に乗って動くからよぉ。アンタ、オレが上に乗るの好きだろぉ…?」
普段だったらスクアーロだってこういう事は口にしない。
が、彼は負けず嫌いだった。
ふっかけられた喧嘩は勝ってしまうタイプだった。
かっとなると結構とんでもない行動をしてしまう方だった。
さすがにこの発言には、部屋にいた全員が驚愕したらしい。
獄寺なぞ、目を見開き、瞬きもせずに口を半開きにしたままスクアーロを見つめてくる。
(う゛お゛おぃ、オレの勝ちだぜぇ!)
獄寺の間抜け面を見てスクアーロはにんまりと笑った。
……と、そこに突然、ザンザスが立ち上がった。
「ツナヨシ、二人だけで少し話がある。あぁ、テメェらは食事を続けていろ。ツナヨシ、食事の途中で悪いが、部屋を変えてもらっていいか?」
「え、う、うん。いいよ。…夕食殆ど食べちゃった所だし…」
「そうか。じゃあ、オレの部屋に来てくれ。こっちだ。」
「ボス、食事はどうするんだぁ?」
「仕事が優先だ。カス、テメェはゆっくり食ってろ」
「あぁ、そうするぜぇ。夜に備えて栄養摂っておかねぇとなぁ。ボスさん激しいからよぉ!」
「………ツナヨシ、行くぞ?」
微妙にスルーされているのにも気付かず、スクアーロはザンザスと自分の仲を見せつけることができたとすっかり悦に入って、ザンザスとツナヨシが応接室を出て行くのを機嫌良く見送った。










「………はァ…」
「ザンザス……?」
「いや、なんでもねぇ。…ツナヨシ、悪かったな、バカ鮫のやつがとんでもねぇ事言い出しやがって」
「……え、あ、アハハ、大丈夫……っ、っていうか、ザンザス、ご苦労様…。オレのとこだってさ、スクアーロまでは凄いこと言わないけど、獄寺君かわすの結構大変なんだ…」
「…テメェらまだガキだからな、あのぐらいですんでるんだろ」
「えー…じゃあ、大人になったら獄寺君もスクアーロみたいになりそう…?」
「…なりそうだな…。あの二人、似たもの同士のようだからな」
「…そうだねぇ。…あ、ところで、話ってなにかな?」
「いや、特にねぇ、あの場所から離れたかっただけだ。いたたまれねぇ…カスを殴って口を封じることもできたが、それじゃオレがカスに反応した事になっちまう。それもな…」
「そ、そうだよね…」
「オレの部屋で食い直す。テメェも少し付き合え」
「うん、ザンザス、お疲れ様…」








結構ボス同士は過去の確執を乗り越えて仲良くなっていた。
何しろお互い、困った右腕を抱えているのである。
綱吉とザンザスは長い廊下を歩きながらぼそぼそとこういう会話を交わしていたのだった。








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