ecstasy
「あ………は……ん……い………いや………」
さすがに、身体がばらばらになりそうだった。
いや、もうなっていた。
最初は痛いと感じていたけれど、もう、痛みも通り越して、何も感じない。
苦しくて、------でももう、どうでもいい。
身体中が、火傷したようだった。
まぁ、そんな事を言ったら、本当に重症の火傷を負って苦しんでいる人に悪いけどね。
「う……く……ぁ………ッ!」
もう、これで何回目だろうか。
精液を俺の体の中にそそぎ込まれるのは。
初めに浣腸なんかされちゃったから、お腹の中はすっきりしていたけど、でもだらしなく綻んだアナルから、精液と、少し裂けた部分から流れ出る血が混ざりあったピンク色の粘ついた液体が、滴っている。
ペニスもさんざん扱かれて、赤く腫れて気持ちいいっていうより、もう痛くてひりひりした。
「あ………は………ねぇ………絞めて………」
俺は跡部の手を自分の首に導いた。
「ふん、絞められて悦ぶのかよ、ヘンタイ」
跡部は笑いながら、俺の首をぐっと閉めてきた。
最初はうまく頸動脈が絞まらなくて、顔に血が昇ってしまった。
「もう一回………して………」
首を振って跡部の手を引っ掻いて、再度促す。
「あ………ああ…………」
今度はすうっとした。
意識が浮遊していく。
「あ…………あああ…………」
意識が遠のいていく。頭に血が行ってない状態だと、俺は知覚を忘れてただの物体になる。
跡部が入っていて、中を掻き回し蹂躙する、ただの、モノ。
俺は揺さぶられながら、その状態を反芻した。
やがて、頭に血が戻り、言語と記憶が戻ってくる。
俺が戻ってくる。
ただの人間になりさがってしまった俺が。
俺という檻の中に捕らえられた、ちっぽけな存在が。
「気持ち良かったかよ、ヘンタイ?」
跡部が笑いながら、ぐっぐっと俺を貫いてくる。
「ん、んん………もっと………」
俺は跡部の背中に縋りついて、自分から腰を振った。
もっと、酷くして。
身体が裂けるぐらい、貫いて。
お願いだよ。------殺して。「バーカ、テメェなんか殺したら、俺が殺人者になっちまうだろ? テメェ一人で死ね」
跡部はそう言って、ぺっと俺の身体に唾を吐いた。
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