◆HONESTY◆ 6
一気にアナルを押し広げ、肉棒が押し入ってくる。
ぞわり、と全身の毛が総毛立って、ぶるぶると戦慄く。
太く硬い、火傷しそうな程熱いその異物に、粘膜が焼かれる気がする。
ずぶり、と貫かれて、内臓がぐっと押し上げられる。
内部で蠢く内臓と、押し広げてくる硬い凶器と、歓迎する自分の腸。
虎徹のペニスの形に腸壁が広がって、ぴたりと包み込めば、ぐぐっと押し入ってくるに従って腸が拡張される。
気持ち良くて、目の前が霞んだ。
脳がぐずぐずに蕩けていく。
今までに経験したどのセックスよりも、ヨかった。
比べものにならない程の強烈な快感に、身体を支えている事ができず、バーナビーは上体をがくりとベッドに突っ伏した。
腰から下だけを高く上げて、虎徹に向かって突き出す格好になる。
虎徹ももうここまで来たら、自分の快感を追うのに精一杯なのだろう。
バーナビーの腰をがっちりと掴むと、腰骨をぶつける勢いでペニスを深々と突き入れては抜き、抜いては突き入れる。
リズミカルに律動を繰り返しながら、バーナビーの身体を前後に揺さぶってくる。
「んッ…、んんっッ…!」
皮膚同士のぶつかりあう音と、ベッドの軋む音、それにバーナビーの短い喘ぎと二人の激しい息づかいが部屋に反響する。
柔らかな腸壁越し、前立腺を擦られる度に、目の前にぱっと赤や青や白の閃光が散る。
「くっ…あっあーっっ、も、もうっ、ダメっっ…!」
シーツを強く掴んで、顔を左右に振りながら、もう無理だ、と訴えると、虎徹が手を伸ばしてバーナビーのペニスを掴んできた。
「くっっっ!!」
掴まれた瞬間、バーナビーは絶頂に達した。
びくびくと全身を震わせながら、射精する。
熱い粘液がぽたぽた、とシーツに滴る。
それを見届けてから、虎徹もバーナビーの中に深くペニスを突き入れて、そこで身体をぶるぶると震わせ絶頂に達した。
内部に、熱い液体が注ぎ込まれる感触に、得も言われぬ満足感が生まれる。
バーナビーははぁはぁと息を切らしながら、その快感を余すところ無く味わった。
それからゆっくりと、ペニスが中から引き抜かれる。
どさり、とベッドに沈み込めば、シーツのひんやりとした感触に脱力する。
全身が快感に包まれ心地良かった。
心が解放され、身の心もゆったりと、まるでそれは天国にでもいるような心持ちだった。
ベッドに頽れて、バーナビーはごろりと仰向けになった。
全身を使って息をしながら、汗と涙で霞んだ目を擦る。
髪が額に貼り付いて鬱陶しいのを重い右手を挙げて払い、それから目線を動かす。
すると、バーナビーの傍に寄り添うようにして横になり、深い金色の瞳を細めてバーナビーを見下ろしている虎徹の目と、視線が合った。
虎徹が手を伸ばして、バーナビーの乱れた金髪をくしゃっと撫でてくる。
小さな子供にするように撫でられても不快ではなく、反対に心地良かった。
心がゆったりと解放され虎徹に抱擁されているようで、バーナビーはその手に自分の頭を擦りつけるようにして甘えた。
虎徹が微笑んだ。
「バニーちゃん、満足、できた?」
「はい…」
返事をすると更に虎徹がバーナビーの頭を撫でた。
「気分はどう、落ち着いた?」
「えぇ、すごく落ち着きました」
「それなら良かった。なんか俺もちゃんとできたみたいだしな。これからバニーがしたい時には俺が相手するよ。したくなったらいつでも声を掛けてくんねーか?」
虎徹がバーナビーの髪を撫でながら、ベッドに肘を突いて頭をその手で支え、バーナビーを覗き込むように見下ろして笑い掛けてきた。
「……いいんですか?」
無理をして言ってないかどうか不安になって、やや眉を寄せて問い掛ける。
虎徹が肩を竦めて苦笑する。
上体をかがめると、バーナビーの額にちゅっと軽くキスを落としてきた。
「もちろんだよ。お前は俺にとって大切な相棒だもんな。お前の役に立てるならすげぇ嬉しいし。それに俺も気持ち良かったし。バニーさえ良ければ…」
そう言われて嬉しくならないはずがない。
今までになく満ち足りた気持ちで、身体は勿論の事、心も十分に満足を覚えていた。
こんなに満たされた事は、今までにないくらいだ。
行きずりのセックスも悪くはなかったが、それとは比較にならない程の深く満ち足りた充実感だった。
バーナビーはその夜久しぶりに深く眠れた。
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