◆ちかん☆プレイ◆ 5





突如すっとバニーの手が俺のアナルから抜かれ、ペニスを握っていた手も離された。
ティッシュで素早く俺の手を拭き俺のズボンを整え、自分のボトムも直すと、バニーは、
「ついてきてください…」
と俺の耳元で囁いて、さり気なく立ち上がった。
俺たちの席は映画館の一番後ろだったから、途中で退席しても他の観客の迷惑になる事もない。
バニーが席の間をすり抜けて、脇の扉から上映室を出ようとする。
俺は蹌踉めく身体を無理矢理立て直して、なんとか椅子から立ち上がった。
歩くと、先程までバニーに弄られていたアナルがまた微妙に刺激されて、思わず身体が震える。
それでも何とか上映室を出てバニーの後に続く。
バニーがトイレに入っていった。
トイレは誰も居なかった。
一番奥の個室の扉を開けて、バニーが俺を振り返る。
目線で入ってこいと言われて、俺はバニーに開けてもらった扉の中へと入った。
バニーが後から入って個室の扉を閉める。
――と、今まで紳士的だったバニーの態度が豹変した。
「うわ……ッッ!!」










バニーが突然俺の両手首を掴むと後ろ手に拘束してきた。
「…おいっ!」
驚いて声を掛けたがバニーは一言も言葉を発しない。
予め用意しておいたのだろうか、荷物をまとめる際に使う幅の広い紐のようなもので、拘束した俺の手首をバニーがぎりぎりと縛ってくる。
そんな風に乱暴にされたことなど一度も無いから、俺は驚愕した。
俺の手を縛り上げた上で、バニーは次に俺の口の中にハンカチを丸めたものを突っ込んできた。
その上から更に大きなハンカチで口を塞ぎ、その端を首の後ろで結ぶ。
更にバニーは俺の目まで、もう一枚のハンカチで塞いできた。
こんなに用意していたなんてすげぇ…。
と思ったが、それより手を拘束され口を塞がれ目隠しをされて、俺は見る事も声を出すことも手を動かすこともできなくなった。
バニーが俺のズボンのベルトを外し、てぐっとずり下げてきた。
膝上ぐらいまでずり下げた所で、背後から乱暴に指をアナルに突き込まれた。
「ううッッ!」
と呻いたつもりだったが口を塞がれているため声にならず、喉奥がひくひくしただけだった。
目も見えないので、後ろにいるのがバニーだと分かっていても怖い。
怖いのに、指がずずっと中に入ってくれば先程刺激されてすっかり解れていた其処は、指を歓迎するかのようにすぐに快感を俺に伝えてくる。
視界が遮断されているせいか、触覚と聴覚がやたらと敏感になっている。
静かなトイレだから、ズチュ、といういやらしい水音と、後ろからのハァハァという息づかいが耳にダイレクトに響いてくる。
腸内を擦られる刺激もものすごい。しかも手を縛られているから動けず、されるがまままである。
「う……ふッッ…!」
次に何をされるか分からない。
バニーの指が一気に増えて三本、乱暴に挿入された。
俺は背筋を反り返らせて呻いた。
――すげぇ。
どうしよう……!
こんな変態じみたセックスで、こんなに感じてしまうなんて。
ここは映画館のトイレだ。
いつ他人が入ってくるか分からない。
そんな所で縛られて、後ろを弄られて。
そう思えば思うほど俺は腰から下がぐずぐずに溶けて、淫靡な獣に成り果てていくようだった。
気持ちが良かった。
信じられなかった。
意識が朦朧として溶けていくぐらい、気持ちが良かった。
もしかして俺は、こういうプレイが好きなんだろうか。
こんな風に無理矢理弄られて拘束されて、ぐちゃぐちゃに辱められるような。
尻の中に入ってきた指が中で動く度に、そこからずきんと、痛みにも似た鋭い快感が脳髄に直接突き刺さってくる。
こんなすごい快感は、初めてだった。
今までにもバニーには、嫌になるぐらいしつこく尻に指を突っ込まれて中を掻き回された。
勿論それはそれで気持ち良い刺激ではあったけれど、でも今みたいに全身思わず飛び上がってしまうような、まるで剥き出しの傷口に触れられたような、そんな衝撃は無かった。
指が、俺の前立腺を擦っている。
今までだって擦られた事はあったけれど、その時はなんだか違和感があって、バニーの手前気持ちよさそうな振りをしてはいたけれど、実際には気持ちイイとまではいかなかった。
それなのに、今は違う。
中でくいっとバニーの指が動く度に、全身が引き攣る。
口にハンカチが詰め込まれていなかったら、きっと変な声を出して叫んでいたと思う。
こんな公共の場で、トイレに二人ですし詰めになって。
そう思えば思うほど、俺は興奮してぐずぐずになっちまった。
尻がむずむずする。
もっと大きなものが欲しくなる。
……そうだ。
大きくて硬くて、俺のこの疼いてどうしようもない部分に突き入って、思う存分に中を掻き回してくれるような、そんなモノが欲しい。
「んっ……んんッッ…!」
くぐもった呻きを上げながら、俺は強請るように尻をバニーに向かって突き出し、振ってみせた。
ごくり、と背後でバニーが唾を飲み込む音が聞こえる。
視界が遮られているから、音だけがやけにリアルに耳から脳に響いてくる。
バニーの息づかいや唾を飲み込む音でさえ、耳から俺を犯してくる。
身体全部がセックスのための道具に成り果てたような感じで、ただただ気持ち良くなりたかった。
そんなはしたない自分を認めたくないけれど、でも確かにこれも、俺だ。
バニーのでかいものが欲しくて、じりじりして、尻を突き出して強請っている。
信じられないような、はしたないいやらしい格好をしている、アラフォーの俺。
バニーの指が唐突に引き抜かれた。
ぶるっと背筋を震わせ、期待に俺は思わず唾を飲み込んだ。
早く、欲しい。
尻が疼いて、ナカがとろとろになっている。
こんなにいやらしい自分がいるなんて、知らなかった。
早く、というように尻を突き出し、バニーの指が引き抜かれてきっと緩んで開いているはずの尻穴がよく見えるような体勢をする。
バニーがそこにひたっと、硬く熱い肉塊を押しつけてきた。
―――と、すぐにその肉塊が、ぐっと俺の尻を押し広げて入って来た。





「うッ……ぅ、う…ッッッ!!」






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