◆ちかん☆プレイ◆  6





……すげぇ。
目の前がちかちかする。
どうしよう。
堪えきれなくて俺は顎を仰け反らせ、トイレの壁に手を付いて崩れようとする身体を支えた。
身体の中心を、焼けた熱い鉄棒で貫かれたようだった。
身体が中から溶けていく。
身体の感覚全部が、尻の孔に集中する。
ずちゅっと粘膜と粘膜の擦れ合う濡れた音が、耳孔を侵蝕する。
「んぐ……んッッ!」
声を上げたかったけれど、口にハンカチを押し込まれているせいで声が出ない。
全身を細かく震わせて、俺は挿入に耐えた。
バニーは一言も発しないで、俺を串刺しにするかとでも言うように深く深くペニスを突き入れてきた。
全然痛くなかった。
信じられなかった。
今まではいくら事前にバニーが丁寧にほぐして俺自身も興奮していたとしても、挿入の時には痛みが伴って、途中で俺はたいてい萎えちまっていた。
バニーが全部入りきる頃には息も絶え絶え、快感よりは痛みの方が勝っているという状態だった。
きっと痛みを同じように感じているのかも知れないけれど、でも今はそれが痛みとして俺の脳に伝わってこない。
痛みではなくて、どうしようもない快感として俺の脳を次々と攻撃してくる。
俺のペニスもビンビンに勃ち上がっている。
前立腺をぐりっと擦られる感触がして、俺は背中を背骨が折れるほどに反り返らせた。
くそっ、駄目だ。
こんなに気持ちがいいなんて。
怖いぐらいだ。
男同士のセックスで、入れられる方はすげぇ快感を得ることができるというのは確かに聞いた事はあるけれど、こんなにすげぇなんて。
死んじまいそうだ。
どうしよう。
怖い。
「んんッ…うぅ…ぅ…ッッッんぐッッ!」
バニーが背後から一気に俺を突き上げ始めた。
グプ、ヌプ、と聞くに堪えないようないやらしい音が、トイレの個室内に響き渡る。
誰もいないからいいようなものの、もしこのトイレに誰か他の人間が入って来たら、どうすんだ。
絶対音が聞こえちまう。
やばい。
でも気持ちが良くて、どうしようもない。
まだ映画は終わってないのだろう。
誰も来る気配がない。
そういや映画、途中で出てきちまったけど、あれからどうなったんだろう。
座席でバニーに痴漢プレイをされたころから映画を見ている余裕も無くなって、結局筋が分からなくなっちまった。
ちぇ、せっかくバニーと二人で一緒に見てたのにな。
あとでレンタルが出たら借りてきて見るか。
なんてちょっと平和な事を頭の片隅で考えたが、しかし次の瞬間、またバニーに思い切り突き上げられて、俺はくう、と喉の奥で呻いてばさばさと髪の毛を振り乱した。
駄目だ。
やばい。
自分がどうにかなっちまう。
どうしよう。
ペニスがじんじんと膨れて爆発寸前だ。
思わず壁にすがりついていた手を下ろして、ペニスを弄ろうとする。
…と、そこをバニーに遮られた。
「うっ……!」
代わりにバニーの右手が俺のペニスを無造作に掴んできた。
「んぐッッ!」
しまった。
後ろと前から両方からバニーに責められることになっちまった。
こんな激しい快感、耐えられるわけがねぇだろうが!
怖い。
やめてくれ。
「んんぐっっ…んぅ…ッッッ!」
もう死ぬって!
死ぬ。
死ぬ死ぬ。
死んじまう……!
「んッ…うううッッ…んんうッッッ!」
叫んだつもりだったが、それはくぐもった呻きとなってうう、ううと漏れるばかりだった。
でもバニーには俺のそんな絶叫が分かったようだった。
分かったからと言って容赦してくれるわけではない。
反対に俺の身体をがくがくと揺さぶり、後ろから俺の内臓を突き破るような勢いでペニスを突き入れては引き抜き、同時に俺のペニスを潰れるぐらい強く掴んでぐりぐりと擦ってきた。
駄目だ、もう……。
脳細胞が全部融けて煮立っちまう。
バニー、やめてくれ。
もう俺、我慢できないって。
分かったよ、バニー。
セックスってこんなに気持ちがイイものだったなんて。
知らなかったよ。
でも気持ち良すぎて、神経が焼き切れちまう。
やばいよ。
バニ−。
バニー、バニー……!




「ううぅ…んう―ッッッ!!!」




くそ。
俺、死んだらどうするんだ。
こんな所で、くそっ、しっかりしろ!
あぁ、でも駄目だ。
俺の限界。
もう、ホントに、駄目……
……………




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