年越し















「はぁ…あ、く……や、…あとべっ……も、もう…駄目や…あん……ッッ!」















テレビから各地の名所の除夜の鐘が聞こえるなか、忍足はひたすらに呻いていた。
床に四つん這いにさせられ、高くあげさせられた尻には、跡部のものがずっぽりと収まっている。
越年セックスだ、などと言われて有無を言わさず跡部に押し倒され、尻に突っ込まれてはや20分。
今日は泊まりで遊びにこい、と言われた時からある程度覚悟はしていたが。
それにしても--------。
「な、なぁ、……俺だけでもっ、イかせて、……な?」
忍足ははぁはぁと忙しい息の下から、跡部に懇願した。
忍足のペニスは、跡部によって細い紐で根元をくくられている。
「テメェはこうしておかねぇと、年越さねぇうちにイっちまうからな?」
と言われて、下半身を引き剥がされてすぐにくくられてしまったのだ。
そのまま四つん這いにされ、いきなり突っ込まれた。
背中を反り返らせて呻き、弱々しく首を振って拒絶しても、勿論、跡部がそんな事でやめるはずもない。
それどころか、忍足の尻を掴んで乱暴に抜き差しを始めながら、テレビを見ている。
「12時過ぎたら外してやるから、それまで我慢しろ」
跡部の冷たい声が降ってきた。
今、11時55分。
(あ、あと5分や……ッ)
忍足はテレビの時刻表示を霞んだ目で眺めて、必死で自分に言い聞かせた。
せきとめられた欲望が逆流して身体中を駆けめぐり、血圧が一気に上がったように身体が熱い。
跡部が容赦なく突っ込んでくる尻の穴は、焼け火箸をぐぐっと突っ込まれ中で掻き回されているように蕩け、前立腺を突かれるたびに、脳天まで激烈な快感が走り抜ける。
「あ、あん……あ、あ、あと、べ……も、かんべん、して……ちょぉ、動かすのっ、………ひあッッッ!」
「いちいちうっせえな」
忍足の懇願にも毛頭耳を貸さず、跡部が一際強く深く忍足の腸壁を抉り前立腺を突いてきたので、忍足は言葉が途中で悲鳴に変わった。
「あと少しぐらい我慢できねえのかよ、アーン? この淫乱!」
「そ、そんな事言われたかて、あ、あぁっっ!」
「全く…テメェはほんとに淫乱で、穴の締まりがねえのなァ?」
跡部がくす、と笑う。















と、その時、時報が鳴り、新年おめでとうございます、とのアナウンサーの声がした。
「あ、あとべっ、新年やでっ!」
「ふん、そうだな……っと、挨拶しろよ?」
「あ、あ……あけまして……おめでと、さんっっ!って、はよ、解いてっ!」
「あァ、それだけか? もっと言う事あるだろうが?」
「い、言うことて?」
「挨拶だ。 ほら、……俺にお願いすることがあるだろうが?」
「……な、なに……?」
返答せずに跡部が忍足に腰毎ぶつけるようにペニスを突き入れてきた。
「………ッッ!」
仰け反って悶える忍足の耳に息を吹きかけるようにして、耳打ちする。
「……なッ!」
聞いた忍足は目を見開き、頬を染めた。
「そ、んな事……」
「ほら、どうしたよ、忍足?」
跡部がせせら笑いながら、忍足の尻を強く掴み、そのままばしっと平手打ちしてきた。
「あ……あぁっっっ! ん……い、言うからっ、打たんでッ!……こ、としもっ、俺の事、いっぱい…………いじめてや…っ、毎日でも、ッ跡部の、太いのっ、いれ、て………ッ!」
「ははは、本当にいいやがった、バーカ…」
肩を竦めて笑うと、跡部は忍足のペニスを縛っていた紐を一気に解き、同時に自分のペニスを力一杯忍足の中に打ち込んだ。
「……うあぁぁぁッッッッッ!」
目の前が真っ赤になり、脳内でぱぁん、と何かが爆発する。
忍足は全身を震わせて、床の上に勢いよく精を飛び散らせた。















「さぁて、一眠りするか……」
忍足が弾けると同時に、忍足の中に自分も思う存分白濁を迸らせて満足した跡部がずるり、と忍足から抜き取って離れると伸びをした。
「後始末しとけよ、忍足……んじゃぁ、おやすみ……」
「え、先寝るんか……?」
と、声を掛ける間もなく、跡部は自分だけ身支度するとベッドに入って寝入ってしまった。
テレビもつけっぱなし、床には自分の精液が飛び散ったまま、尻には跡部の精液が流し込まれたままである。
「……もう……いっつもや、俺が後始末するんか………」
頭を振って呟きつつ、忍足は腰をかばいながら立ち上がった。
「……ん……」
跡部の放ったものがとろり、と流れ出そうになり、慌てて尻の穴を締める。
跡部の部屋はユニットバス完備なため、そこによろよろと歩いていって軽くシャワーを浴び、雑巾を持ってきて床を拭いて溜息を吐く。
(今年も跡部にいっぱい……されるんか……)
嬉しいような情けないような。
しかし、考えた途端に、ペニスが疼いた。
(なんだかんだ言って、好きやしなぁ……)
肩を竦めて頭を振ると、忍足はもそもそとパジャマを着て、跡部の隣に潜り込んだ。
既に寝息を立てている跡部に寄り添うようにして横になる。















「おやすみや……今年もよろしゅう……」
囁いて、彼の頬に触れるぐらいにキスを落とす。















忍足の言葉が聞こえたのか、寝顔が少し微笑んだような気がした。


















忍足受けのパターンはこういうのが一番いいかな……^^