部長、大変です!
《6》















「…そう泣かないでくださいッスよ、跡部さん…」
その跡部の白く円やかな尻をがっちりと掴み撫で回して、滑らかな肌の感触を楽しみつつ、桃城が背後から囁いてきた。
すでに桃城は制服のズボンから自分のペニスを引き出し、そこに不二から手渡されたコンドームを器用に装着して、準備万端である。
自分の眼前に晒け出されている跡部のアナル-------ひくひくと蠢き、ローションに濡れ光ったピンク色の、少し腫れた可愛らしい入り口に、それを宛い、腰をゆっくり回して周囲のローションに自分のものを馴染ませている。
「泣いている跡部さん、ますます可愛くて、オレ、我慢できなくなっちゃいますよ…」
「ンもー、桃、能書きはいいから、早くヤれって!」
格好つけている桃城に、菊丸が頭をパコン、と叩いてきた。
「…痛いじゃないッスか! エージ先輩は、ホント、オアズケ効かない人だから困るッスよ…」
叩かれた頭を数回さすり、ブツブツ文句を言いつつも、桃城は表情を引き締めて、目の前の獲物を見つめた。
後ろ手に縛られた腕が震え、茶色の柔らかい髪が乱れ、しゃくりあげている、たおやかな身体……。
「----いただきます!」
堪えきれなくなって、桃城は、自分の猛った肉棒を、跡部のアナルに一気に挿入した。
熱くきつく締め付けてくる肉壁を掻き分けながら、根元まで深々と突き入れる。
「……………サイコーッス!」
絶妙に蠕動しながらペニスを締め上げてまとわりついてくる柔襞の感触に、桃城は掠れた声を上げた。
挿入した途端に、跡部がまるで雷にでも打たれたかのように背中を反り返らせて全身を震わせ、声にならない呻きをあげる様も可愛らしい。
しなやかに反った背中の肩胛骨の動きが淫猥で、桃城は血流がペニスに怒濤のように流れ込んでいくのを感じた。
「………くッ、う…ンッ……ゥグッ…!」
猿轡を噛まされた口から漏れ聞こえる喘ぎも、桃城の耳には妙なる音楽となって聞こえてくる。
掴んだ腰が細かく痙攣し、白い尻がふるふるとそれに伴って震える様を見ても、脳天を貫くような快感が襲う。
ぐっと歯を噛み締めて快感を堪え、ペニスを引き抜くと、抜かせまいとするかのように腸壁が吸盤のように吸い付いてきて、絶妙にうねる。
「…クッソー! 気持ち良すぎッス。我慢できねぇッスよ!」
必死に射精感を堪えていた桃城だったが、自分が本番に入る前にリョーマと跡部のセックスを見せられて、それだけでも自分のペニスが学生服の中で痛いほど勃起していたのである。
今、ゴム越しとは言え、熱くうねる肉壁に包まれて、もう一刻も我慢できなかった。
唇を血の出るほど噛み締めると、桃城は一気にソファーベッドを壊すかの勢いで動き始めた。
パイプでできたベッドが、ギシギシと派手な音を立てる。
桃城の腰と、跡部の尻の肉の打ち合うパンパンという卑猥な音。
それから、跡部のくぐもった呻き。
それらの音が部室に充満する。

















後ろ手に縛られた跡部は、尻だけを高く上げた格好で、肩から顔をベッドに突っ伏してつけたまま、激しく揺さぶられて、息もろくに吐けない状態だった。
自分の体内-----尻にまたペニスが挿入されている----とは分かっていても、最早抗議の声さえ出ない。
ズッズッと抜き差しされるたびに、喉まで何かが込み上げてくる。
腰が蕩けたように熱く、手首の擦れる痛みや、揺さぶられて軋む関節、それら全てが下半身の感覚と一緒になって、もう身体がぐずぐずに融けてしまいそうだった。
鋭い電流が稲妻のように背筋を走り抜け、汗が飛び散る。
脳が爆発し、まとまった思考など、何もできない。
虚ろに開いた灰青色の瞳からは涙がひっきりなしに溢れ、乱れきった茶色の髪がベッドに流線を描く。
「……跡部、綺麗だね……」
その様子をじっと眺めていた不二が、感に堪えない様子で呟いた。
「テニスしている時も綺麗だったけど、こうして犯されている跡部って……言葉に表現できないくらい、綺麗だ…」
「……ムー、そんな上品にのんびり言ってる場合じゃないにゃ! もー、桃、早く! オレ、アトベーに入れる前に出ちゃうよっ!」
腕組みをしてしみじみと感動している不二の傍らで、菊丸はひたすら苛立っていた。
既に菊丸は、ジャージのズボンを下着もろとも脱いで臨戦態勢である。
先ほどから我慢できずに自分のペニスを右手で握りしめているが、そのペニスも天を向いてそそり立ち、亀頭からは先走りを滴らせている。
「あれれ、エージ…。そんなに興奮していたら、保たないんじゃない? 跡部に入れる前に、一回抜いておいたら?」
菊丸を横目で見て、不二がくすくすと笑った。
「-----------ット!」
その時、桃城がひときわ強く跡部の尻に自分のペニスを打ち込み、尻と腰が、これ以上密着できない、という程にして、びくびく、と全身を震わせた。
跡部の体内深くに射精したらしく、息を詰めたまま眉を顰め、唇を噛む。
跡部が背筋を反り返らせ、陸に上がった魚のようにぴくぴくと跳ねて、力無く顔を左右に振る。
乱れた茶色の柔らかな髪がベッドに散り、涙で汚れた顔は苦しげに歪んでいる。
「……はぁはぁ……っと、ごちそうさまでしたっす」
激しく肩で息を切りながら、桃城がそれでも元気よく言って、跡部の尻をなで回すと、ずるり、と射精を終えたペニスを引き抜いた。
コンドームの先に、たっぷり精液が溜まっている。
「……桃先輩、……たまりすぎ。アンタ、最近抜いてなかったっっしょ?」
それを見たリョーマが肩をすくめてくす、と笑う。
「……まぁ、跡部サンに入れたかったからな、我慢してたってぇわけよ」
コンドームを手早く処理しながら、桃城がウィンクした。
「さて、……次はエージ先輩っすよ?さっきからやりたくてうずうずしてたんしょ?どうぞどうぞ?」
ぎし、とベッドをきしませて、桃城がベッドから降りる。
「エージ、どういう風にやりたいの」
不二がにっこりと菊丸に尋ねた。




















二人目終了。