舌裏の熱い部分を舌先でつつき、反応する真田の舌を根元から吸い上げるようにする。
「ん………」
女体の真田と口付けした時とはまた違った興奮が柳の全身を痺れさせた。
「ぅ……」
腸壁を探るように動かした指が、あるこりっとした一点を掠めた途端、真田がくぐもった呻きを漏らした。
明らかに痛みからではないその声の響きに、柳の腰がずきん、と重くなる。
「…ここが、いいのか…？」
その部分を執拗に指先で刺激すると、真田が顔を振り、目元を赤らめて瞳を閉じた。
「わ、からん…っく…！」
むくり、と太いペニスが頭を擡げ始める。
海綿体に血液が流れ込んで、太い血管が走った陰茎がそそり立ってくる。
「凄いな…」
くちゅ、と唇を音を立てて離して上擦った声でそう言うと、真田がうっすらと瞳を開き、眼前の柳を見てまたぱっと目を瞑った。
「言うな…っ、れんじっ…う、ううっっ…」
気持ちがいいのだろう。
指を更に増やして、日本の指で交互に前立腺を刺激すると、真田が堪えきれないというように声を漏らしながら、無意識だろうが、淫靡に腰を揺らめかせる。
太股の筋肉がぴんと張り詰めて震える。
顔を移動させると、柳は真田の下半身に顔を近づけた。
まさか、真田の勃起したペニスを眺める日が来るなど……そしてこうしてそれを口に銜える日が来るなど全く思いも寄らなかったものだが。
柳は口を大きく開くと、エラの張った太い亀頭をすっぽりと口に咥え込んだ。
「…蓮二っ！」
亀頭を味蕾でざらりと舐めながら頬を窄めて吸い上げると、真田が太腿をこわばらせ、震わせて柳の顔を挟んできた。
張り詰めた、熟れた果実のような部分を舌でこね回し、先端の小さな孔を舌先でつついてみる。
「よ、よせっ！」
口の中で逸物がびくびくと暴れ回り、口から出そうになるのを、ぐっと喉奧まで飲み込むと、喉の粘膜を先端が刺激してきて思わず噎せる。
咳き込みながら一旦ペニスを口から出して、溢れた唾液をぬぐい取ると、真田が慌てたように上半身を起こした。
「す、すまんっ、大丈夫か？」
「気にするな、弦一郎。…それにしても、お前のは大きいな…」
「…………」
羞恥を覚えたのか、視線を微妙にずらす仕草が新鮮で、ずきん、と股間が痛む。
気が付くと自分のソコももうすっかり勃起して、先端から透明な先走りが溢れ出ている。
先ほど射精したばかりだというのに……。
今まであっさりとした自慰をした事はあっても、こんなに自分に性欲があるとは思ってもいなかったので、柳は内心自分に驚いていた。
相手が弦一郎だからだろうか。
いくらでも勃起してとめどがないぐらいだ。
（全く今日は驚くことばかりだな…）
心の中で苦笑すると、柳は再度真田のペニスを咥え、肛門に差し入れた指の動きを再開した。
うねうねと蠢く熱くぬめった腸壁を擦り、真田の感じる部分を刺激しながら、更に指の本数を増やして、３本にしてみる。
「う……」
前と後ろからの刺激に真田が喉の奥から濡れた呻きを発する。
陰茎を取り巻く血管が太く浮き上がり、そこを歯で擦るように扱くと、真田の身体が細かく震えた。
「よ、せ、れんじ……も、う駄目だっ！」
「イけ…」
真田の絶頂が近いと感じて短く言うと、柳は亀頭を咥えて強く吸った。
「………ッッ！！！」
一瞬真田の身体が反り返り、全身が硬直して、次の瞬間、柳の喉奧に濃い白濁が叩きつけられた。
噎せそうになるのを堪えてごくり、とその濃い体液を飲み干していく。
ぬるついた咥内を舌で舐め、更に亀頭を吸い上げて体液を舐め取ってから、顔を上げる。
「………」
目が合うと、真田が目元を赤らめて顔を逸らした。
「弦一郎、…美味だった」
「……嘘を吐くな…」
シーツを堅く握っていた手を挙げて、恥ずかしそうに腕で目を覆う所に、そっと唇を触れさせる。
「本当だ。お前のだと思うと、甘かった…」
「お前……」
やや呆れような声を出す真田が可愛くて、柳は真田の目許から頬にかけてキスの雨を降らせた。
「弦一郎…」
巷で皇帝と呼ばれ畏怖されている、中学最強の男を可愛いなどとは俺も焼きが回ったか、とも思うが、実際真田が可愛くて仕方がない。
キスを擽ったそうに受ける様子も愛おしい。
半開きの唇に羽で触れるようなキスを繰り返すと、真田も反応して、唇を押しつけるようにしてきた。
歯列を割って舌を差し入れ、逃げ書ける真田の舌と巻き付けるようにして絡める。
「……へんな味だ……」
「お前のだぞ？美味いだろう…」
「趣味が悪いぞ、蓮二…」
緊張が解けたのだろうか、少し拗ねた感じの物言いに、柳は細い目を更に細めて微笑した。
「弦一郎……俺も、イきたい……いいか？」

真田編その15