◇Vacation 4   







「うわー…」
綱吉が、茶色の大きな瞳を更に開いて、じっとスクアーロの何も隠すもののなくなった股間を穴が空くほど見つめてくる。
「へぇー…」
スクアーロの背後から身を乗り出すようにして、山本もスクアーロの股間を見下ろす。
ザンザスがフン、と鼻を鳴らした。
「同じ男のものだから、まぁ、見ても特に変哲はねぇがな。…だが、カス鮫のここは、どうだ、悪くねぇだろ?」
「うん!なんか、すっごく綺麗。…オレ、同じ男の股間とかさ、見るとか考えもつかなかったけど……うん、スクアーロのなら、分かるなぁ…」
「本当なのなー。下の毛も銀色なのな」
「あぁ、まぁ、髪よりは色が濃いが、ここの色も気に入っている。生え方も上品だ」
「…う゛ぁ!」
ザンザスがスクアーロの股間に手を伸ばし、陰毛を擽るように指に絡めてきたので、スクアーロは思わず悲鳴を上げてしまった。
「くそぉっ、離せぇっっ!山本っっ!」
「おっと、駄目なのなー!ここで離したりしたら、もったいなさ過ぎー!」
「くそ─────!!」
「あ、なんか、おっきくなってきた……?」
綱吉が、スクアーロのペニスに息がかかるほど接近してじいっと見つめてきた。
その視線に身体を竦み上がらせて、スクアーロは己の股間のすぐ傍で揺らぐ茶色のふわふわした髪を見下ろした。
「色白なんだねー……こんなとこまで桃色だし、綺麗……」
「カスのは形もいい。なかなかンな綺麗な色や形をしてるヤツはいねぇ。反応もいいぜ、綱吉」
「反応…?」
「ああ、こうやってな…」
「ひぁああ゛!」
突如ザンザスがスクアーロのペニスを握ってきたので、スクアーロはたまらず間抜けな悲鳴を上げてしまった。
「う゛お゛ぉい、ボスさん、ホントにもう冗談はやめろぉ!」
「だからさっきから冗談なんざ一言も言ってねぇ。テメェ、頭まで腐ったか?」
「あ、あ゛あ゛ッ……さ、わんなぁッッ!」
「うるせぇな。オレに口答えする気か、カス!」
「ひぁぁぁぁああ!!」
大きく広げられて後から山本にがっちりと抱えられた脚。
無防備に晒け出された股間は、今、ザンザスの節くれ立った指によって、肉棒の根元を握りしめられている。
そこをしげしげと観察してくる、酔った綱吉。
「う゛お゛ぉい、もう、どうなってんだぁ!綱吉も山本もおかしいぞぉ!」
ザンザスの指が容赦なく肉竿を握りしめ、ぐにぐにとソコを搾るように絶妙な指遣いで扱いてくる。
生理的な刺激の方が、スクアーロの狼狽に勝った。
忽ち血流がソコに集中し、むくむくと頭を擡げてくる。
つるりとした亀頭をつやつやと光らせ、スクアーロのペニスが天を向いてそそり立ってくる。
形良くえらのはった雁首が瑞々しい桃色に染まり、ひくひくと動く頭の天辺からは透明な美しい雫が滲み出てくる。
「うわー……なんか、綺麗…だし、ぞくぞくしちゃう。…ね、ねぇ、ザンザス……いつもこんな事やってるのー?」
ぱちぱちと瞬きして、綱吉が弾んだ声を出した。
「フン、まぁな。悪くねぇだろ?」
「うん!オレも弄ってみたい」
「そうか?じゃあ、ちょっとやってみろ」
「う゛お゛ぉい、ボスッ!冗談はやめろ─────゛お゛ぉッッッ!」
と叫ぶ間もなく、綱吉の暖かな手が自分のペニスをぐに、と握ってきたので、スクアーロは目を張り裂けんばかりに見開いた。
「こ、こら、綱吉っ、ンなとこ触ってんじゃねぇ!」
「おいカス、テメェ10代目になんて口聞きやがる?」
(って、アンタ、いつのまに綱吉と馴れ合ってたんだー!)
「お、いいなー、ツナ。オレも触ってみてーなー」
「テメェはちょっと待ってろ。あとでもっといい事やらせてやる」
「え、本当?じゃあ、おあずけで我慢すっか」
「ボスっ、山本になにさせる気だぁ!」
「テメェは黙って喘いでろ、カス」
「あ、先っぽが随分濡れてきたぁ…ピンク色で綺麗…」
「あぁ、悪くねぇだろ、綱吉。もっと力入れて擦ってみろ」
ザンザスが機嫌良さそうに笑うと、綱吉の手に自分の手を添えてぎゅっぎゅっと乱暴にスクアーロのペニスを扱き始めたから堪らない。
「う゛あ゛っ、──あ、あぁッッ、や、めろぉッッッ!」
元々、ここしばらくこの手の刺激から遠ざかっていて、はっきり言って溜まっていた。
しかも、この異常な状態。
自分の性器を、あろうことかザンザス以外に綱吉にまで扱かれている。
「ボスッ、離せぇっっ……あ、あっひぃッッッッ!!!」
ぐり、とザンザスの指が、鈴口を抉ってきた。
久し振りの刺激に、スクアーロはひとたまりもなかった。
情けない声を上げながらぎゅっと瞳を閉じる。
ドクン、と腰が弾け、陰嚢から尿道を駆け上り、鈴口から熱い精液が勢い良く迸り出た。
「すごーい…!」
出る瞬間、ザンザスの指が鈴口を覆ったので、精液はザンザスの掌に当たってぽたぽたと滴った。
精液特有の匂いが立ちこめ、スクアーロはがっくりと項垂れてはぁはぁと息を吐いた。
「フン、カス、早ぇな…」
「……ザ、ザンザスッッ、テメェ……!!!」
いくらなんでもこんな羞恥プレイは我慢できない。
きっと眦を上げ、悔し涙にくれた銀蒼の瞳でザンザスを睨む。
「くそ、離せっ、離せぇ!!」
他人の前で射精までしてしまった。
こうなったらやぶれかぶれだ。
スクアーロはめちゃくちゃに抵抗を始めた。
身体をめいっぱい捩って山本に頭突きを食らわせ、山本が一瞬怯んだ隙をついて両脚の拘束から逃れる。
その足で目の前のザンザスを蹴り上げ(さすがに綱吉を蹴る事はできなかった)、両手は後ろできつく縛られたままなので仕方がなく、不安定な格好ながらベッドから再び逃走を試みる。
しかし。
「う゛あ゛あ゛───ッッッッ!!」
瞬時、目の前に火花が散った。
視界がくるくると回転し、どさっと何かが床の上に倒れる音がする。
その音は自分の身体が倒れた音だった。
どこか…頭のあたりを殴られたらしい。
いや、蹴られたのか。
ずきずきと痛んで、目から涙が溢れてきた。
両手が拘束されているため受け身がとれず、蹴られて体勢を崩したまま床に頭から倒れてしまったらしい。
「往生際が悪ぃカス鮫だな」
ぐっと手荒に引き上げられ、再びベッドに引きずり戻される。
それだけではない。
痛みに何もできないでいる間にがばっと脚を広げられ、
「い゛う゛─ッッッ!」
突如アナルに異物感を感じた。
ぐいぐいと何かが……どうやら太さからいって指らしいが、それが押し入ってくる。
かと思うと、すぐにそれは抜け、スクアーロはぐったりとベッドに横になって痛む頭を力無くシーツに沈ませた。
「ザンザスって暴力的だなー。…スクアーロ、大丈夫なのかー?」
「フン、腐っても暗殺部隊だ。このぐらいの事はなんでもねぇ」
「へー……さすが、スクアーロなのなー…」
「な、なんかさ……スクアーロってこういう風にされてると、すっごく色っぽいんだねー。オレ、今まで知らなかったよ。うん、これならさ、ザンザスがわざわざ日本まで連れてくるってのも分かるな!」
脳天気な綱吉の言葉にむかっとする。
(だいたい、テメェが無責任な事を言い出したからオレがこんな目にあってんだぁ、綱吉ぃ!)
と、叫びたかったが、それよりも、
「………」
尻に異変を感じて、スクアーロは涙で霞んだ目を瞬いた。
なんだろう、この感覚は。
尻の穴が…さっきザンザスの指が入っていたちょっと奧あたりが……異常にむずむずする。
中がなぜかどんどん熱くなっていって、…しかも、うずうずして、たまらない。
中を思いきり擦られて掻き回されて、ザンザスの太くて堅いモノで刺し貫かれたい……。
(って、何考えてんだぁ、オレはぁ!!!)
はっとしてスクアーロは我に返った。
「フン、さすが即効性だな、カス……もう効いてきたか?」
「あ゛、…な、なんだぁ?」
「テメェのケツに媚薬入れてやったんだ。かなり強力なやつだぜ。テメェがいつまでもくだらねぇ抵抗するからな」








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