ぬるぬると襞に塗り込めるようにジェルが塗り込められる。
「尻の穴って初めて見たけど、結構可愛いのな。ツナって毛が薄いからこのへん全然生えてねぇし」
山本が身体を屈めて、ツナのアナルをまじまじと見つめてくる。
その視線を背中越しに感じて、ツナはかぁっとその部分が熱くなるのを感じた。
「ここに指入れればいいんだな?」
山本がそう言って、ジェルで濡れた指をつぷり、と、アナルに差し入れてきた。
「…ぁっ!」
「…痛い?」
「や、そんな事無いけど、そのー、山本、抵抗ないの?」
山本がいとも簡単に指を入れてきたので、ツナははっきり言って驚いた。
なかなかアナルに指を入れるとか、そう簡単に抵抗なくできるものではないと思うのだが。
「え?だってツナのここ可愛いんだもんな。中見たくなってきた」
「い、…ひっ…!」
「結構柔らかいから、指がたくさん入りそうだよな?」
そう言うと、山本は躊躇無く指を2本入れてきた。
ぐっと押し広げられて、圧迫感でツナが喉を詰まらせる。
「痛かったら言ってくれよな」
そう言って山本が指をぐっとアナルの中に進ませる。
痛くはなかった。
それよりも馴染みのある快感がそこから腰全体に広がる。
既にそこでの快感を何度も経験しているツナにとっては、焦れったいような感覚だった。
身体が無意識に反応し、期待で全身が火照ってしまう。
「んっ……んんっ…!」
小さく呻いて、思わず強請るように腰を振ってしまう。
山本が「すげー」、と言ってきた。
「や、山本、もうさ、とにかくさ、うん、その、…いいからさ…」
「え?でもまだ指入れただけだし、楽しいからもうちょっとやらせてくれよ」
「え、山本って……こういうの、好きなんだ?」
山本と言えば、いわゆるスポーツマン、好青年である。
まさかこういうねちっこい愛撫とか好きだとは思わなかった。
山本が男を相手にこういう事をする事自体、まぁ想像できるものではないが。
でももし山本が女性とセックスをするという場面を想像するとしてもだ。
きっと山本ならさっぱりと、ちょっとスポーツでもするみたいに明るく優しく、女性を愛撫してそつのないセックスをしそうだ。
まさか孔をぐりぐりやって、しつこくそこを弄るとかはしそうにない…のだが。
しかし現実の山本は嬉しそうにツナの尻の孔をぐりぐりやっているわけである。
「ぁ…ひぁ…っっ、も、っ、なんか、ナカが…っっ、やっあーっっっ!」
山本の指の先が、ツナのイイ所を擦ってきたので、堪えきれずツナは悲鳴を上げてしまった。
「へ…?はー、ここがいいんだ、ツナ…」
山本が一瞬きょとんとしてから、にかっと笑い、今覚えたばかりのツナが感じる部分を粘膜越しにぐりっと指で擦ってくる。
「いやっっっ!だ、めだってばっっ、あ、あっあっあーっっ」
重点的にそこだけ擦られて、ツナは目の前が眩んだ。
駄目だ。我慢できない。
顔をベッドのシーツに擦りつけて、ツナは全身を震わせた。
ピュッ…という音を立てて、ツナのペニスから白濁が噴出する。
「っとっ…ツナ、…イったのな…?」
背後からツナのアナルを弄っていた山本が、嬉しげな声を上げた。
「………」
その声を背中越しに聞きながら、ツナはぐったりとしていた。
まさか後を弄られただけで自分が射精してしまうとは思わなかった。
ベッドのシーツも汚してしまった。
考えてみたら、ここは自分の部屋ではない。山本の部屋だ。
つまりシーツも山本のシーツであるわけで。
それを汚してしまってどうしよう、恥ずかしい。
洗濯するにも、シーツとか大きなもの、そうそう簡単にできないし…。
「……ごめん、山本…」
情けなくなって涙目で振り返って山本を見る。
山本が、どうした?というような顔をした。
「だって、その…シーツ、汚しちゃったし…」
「あぁ、これな。そんなの気にしなくていーって」
「でも、洗わないと…」
「大丈夫。すぐ近所にでっかいコンラインドリーあるんだ。そこに持って行って突っ込んどけばすぐ洗えるからさ」
「…そ、そう?山本って、なんでも自分でできるんだね…」
コインランドリーに行くとか考えもしなかった。
自分は、なんでも母親にやってもらってしまっているけれど、山本はなんでも自分でやるんだろうな。
そう思うと、自分がまだまだ子供で、それなのに、こんな淫靡な事をしているなんて、と思って、ツナは自分が心底情けなくなった。
少なくとも、マフィアのボスにふさわしい人間とかになれるんだろうか。
(って、あれ、オレ、別にボスになりたいわけじゃないもんなっ…)
いつの間にか自分をイコールマフィアのボス、と考えていた自分に気が付いてツナは内心狼狽した。
(やだな、いつの間にかリボーンの考えに影響されてるみたいだよなっ…ってとにかく今は、山本とセックスすることに集中しなきゃ…)
守護者とセックスをするという事自体がリボーンの考えに影響されている行為なのだが、ツナもそこまでは考えが及ばなかった。
それより、自分が呆気なく射精してしまった事、山本の指がアナルに入っている事、射精したのを山本に見られた事、等々、いろいろな恥ずかしい事実にツナは顔を真っ赤にした。
「も、もういいから、その、山本……しよう、よ?」
自分だけよがったり射精したり、恥ずかしい場所を晒したり、そういうのが恥ずかしくて堪らない。
山本も一緒に、とツナは顔を上げて山本のペニスに手を伸ばした。
(…大きくて、やっぱり硬い…)
他人様のペニスを握るのは何度目かではあるが、山本のソレは大人に負けるとも劣らない、立派なものだった。
まじまじと見つめてしまって、このペニスがこれから自分のナカへと入るんだと思って、ツナはぞくっとした。
(やだな…山本のちんこ見て、興奮してるよオレ…)
そういう自分が堪らなく恥ずかしくなる。
男のペニスを見て興奮して、ナカに欲しくなるなんて。
しかも相手はクラスメートで、親友なのに…。
背徳感が急に湧き上がってきて、ツナはぞくりと背筋を震わせた。
その背徳感はなぜか心地良くて、感じた途端に身体がじいんと痺れるように疼いた。
――欲しい。
そう思った。
この硬くて大きなモノを、自分の中に欲しい。
挿入されて、気持ち良くなりたい。
これでナカを擦られたら、どんなに気持ちがいいだろうか。
考えただけで、ペニスがずくん、と疼いた。
アナルのナカも、じーんと痺れる。
早く欲しい。そう思った。
そう思うと欲しくて欲しくて堪らなくなって、目の前が霞むようだった。
「やまもと、ね…入れて…?」
堪らなくて、ツナは上擦った声を上げながら、上体を起こすと背中越しに振り向いて、山本を見つめた。
握っている山本のペニスを軽く扱き、自分のアナルを目線で示す。
山本がごくり、と喉を鳴らした。
「ツナ、その…なんか、お前、別人みてー…」
そう言いつつも、指を抜いて、解れて内部の鮮紅色の粘膜が見えるアナルに、自分のペニスを押しつける。
「じゃ、じゃぁ…行く、ぜ?」
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