◆茨の冠◆ 17









「あ……ごめんごめん。いや、若いからね、うん…」
バーナビーがあっという間にイってしまったことで反対に、虎徹には余裕が生まれてきたらしい。
くすくすと笑いながら、バーナビーを宥めるように背中にキスをしてきた。
キスをしながら、虎徹の右手が射精して柔らかくなったバーナビーのペニスをそっと握り込んでくる。
「…ぁ……っ」
敏感なそこを握られて、バーナビーはびくっと身体を震わせた。
そのままやわやわと扱かれて、バーナビーのそこはすぐにまた硬くなってきた。
「バニーちゃん、ごめん。この格好もいいけど、俺、バニーの顔が見たいな…」
虎徹の声が聞こえたと同時、背後から項にちゅっとキスをされる。
と、一度ペニスが引き抜かれ、身体が反転させられた。
先程自分が射精をして汚したシーツの部分を避けるように身体を動かされ、そこで仰向けに寝かされる。
ぼんやり、虎徹のする事に従っていると、足を大きく広げられた。
虎徹が再度バーナビーのアナルに、ぐっとペニスを差し込んできた。
「――んっっ!」
正常位だと身体が折り曲げられて少し息苦しい。
が、その息苦しさが反対に心地良い。
両手を伸ばして虎徹の首の裏に手を回ししがみつく。
虎徹が応えてバーナビーの背中に手を回して、きつく抱き締めてきた。
「バニーちゃん…」
名前ではない、不本意なあだ名なのだが、……でも虎徹に呼ばれると気持ちがいい。
――何故だろう。
ぼんやり考える。
虎徹の唇が、自分の唇を塞いでくる。
ちゅっとキスをされる。
慈しむように、目元や頬にもキスをされる。
くすぐったい。
心地よい。
優しい仕草に、泣きそうになる。
腰をぐっと入れられ、深く深く内部を抉られ、目の前にぱっと閃光が散る。
「あぁっ…っっっ…く、…っっ」
「バニーちゃん、俺も、もう駄目かもっ!」
ぐっぐっと腰を入れながら、虎徹が上擦った声で言ってきた。
その低く響く声にも、ぞくっとする。
身体全部が蕩けてくる。
虎徹のもので中心が貫かれ、硬い芯が通ってそこをごりごりと擦られ、その気持ちよさに意識が飛びそうになる。
「あっあ、あっもっと…!おじさんっ、もっと、来てくださいっ!」
自分の体内がどんどんと発熱して高まって、沸点に到達しそうになる。
気持ちが良くて、身体がどこかに跳んでいきそうだ。
しがみついて、虎徹の動きに合わせて自分も腰を振る。
「あっ…バニーちゃんっ、ちょっと、もう、駄目だってっ!」
虎徹がそう言って注挿を激しくした。
「っあっ、――っっ!」
揺さぶられて、目の前が眩む。
こんなに気持ちの良いセックスを、今までしたことがあるだろうか……。
薄れゆく意識の中で、バーナビーはぼんやりと考えた。
……分からない。
とにかく、気持ちがよくてたまらない。
何故だろう……。
「あっ…くっっっやっ、…ぁあッ!!」
目の前が真っ白になって、全身が戦慄く。
二度目の絶頂を迎える。
虎徹と自分の腹の間に白濁をぴゅっと迸らせる。
少し後れて、自分の体内にも熱い粘液が流し込まれる。
バーナビーはそれを陶然とした意識の底で感じた。
全身が蕩けて熱くて幸せで、そのまま自他の区別が無くなっていくようだった。





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